千葉県農業者総合支援センター

ご相談事例

加工業務用ねぎの導入で安定経営へ

(有)あぐり吉井 愛敬さん(茂原市)
1.支援センターへの相談

 愛敬さんから、「水稲にプラスして高収益作物を導入したい」とJA長生、支援センターに相談がありました。JA長生、支援センターでは、他の水稲農家からも同様の相談を受けたことがあり、すでに取組事例があったことから、「加工業務用ねぎ」の導入を提案しました。

加工業務用ねぎを提案した理由は3つあります。

①水稲作業との重複が少なく、冬季収入も得られ、年間雇用ができること。

②ねぎ栽培は機械化が進んでいるため、野菜の栽培経験が少ない水稲農家も取り組みやすいこと。

③外食メーカー等の実需者から需要が年々増加していること。

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2.加工業務用ねぎの栽培開始

 加工業務用ねぎの導入に当たっては、関係機関、団体と支援センターが連携し、次のような支援を行いました。

■(公社)千葉県園芸協会の生産販売実証事業を活用して、加工業務用向きのねぎ苗の提供

■基本的な栽培技術の習得のため、JA長生、支援センターや全農千葉県本部、農業事務所と連携し、個別指導やJA農業塾(ねぎコース)による栽培ステージごとの実践的な研修会の実施

■千葉県農林総合研究センターの協力を得て、現地巡回指導の実施

3.バラ詰めねぎの出荷

 6月に作付けしたねぎは、9月の台風などの影響で倒伏や生育の遅れがありましたが、12月から収穫することができました。

 加工業務用のねぎは、市場出荷用のねぎとは異なり、箱にバラ詰めして出荷が出来るので、本来の出荷調製作業に比べ、作業時間の短縮を図ることができます。

 JA長生に加工業務用で出荷されたねぎは、加工メーカーを通じ、ラーメンチェーン店等で利用されています。

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4.課題解決に向けて

 今年は、加工業務用ねぎの導入1年目でしたが、無事に出荷することができました。しかし、雑草防除や栽培技術の向上等、まだまだ課題はあります。次年度は、今年度の課題解決を図りながら、確実な収益の向上を目指していきたいと考えています。